12日の東京外国為替市場で円相場は大幅に反落した。17時時点では1ドル=120円24~26銭と前営業日(10日)の17時時点に比べ1円52銭の円安・ドル高で推移している。米長期金利の上昇(国債価格の下落)を背景に円安・ドル高が進んだ前日のニューヨーク市場の流れを引き継ぎ円売り・ドル買いが先行した。売り一巡後にいったん下げ渋る場面はあったが、日経平均株価が7年7カ月ぶりの高値を付けたこともあり低金利通貨の円を売り、運用リスクを取ってドルやユーロなどを買う動きが続いた。
11日のニューヨーク市場で円は一時120円48銭と1月5日以来の円安・ドル高水準を付けた。日米金利差の拡大が意識されたうえ、ギリシャ支援を巡る11日のユーロ圏財務相臨時会合について「欧州連合(EU)による支援の枠組みを維持する方向で大筋合意した」と一部メディアが伝え、投資家のリスク回避姿勢が和らいだことも円売りを誘った。
9~17時の円の安値は120円37銭近辺、高値は119円98銭近辺で、値幅は39銭程度だった。
円は対ユーロでも大幅に反落した。17時時点では同1円70銭円安・ユーロ高の1ユーロ=136円20~23銭近辺で推移している。ギリシャの債務問題に対する警戒感が和らいだのを受けて7時すぎに136円70銭近辺と、1月22日以来3週間ぶりの円安・ユーロ高水準を付けた。ユーロ圏財務相会合の終了後は、円売り・ユーロ買いにも一服感が広がった。
ユーロは対ドルで小動き。17時時点では同0.0004ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1325~28ドル近辺で推移している。ギリシャ問題への警戒感が後退した場面でユーロ買い・ドル売りが膨らんだが、ギリシャ支援を巡る報道が続かず、目先の利益を確定する目的のユーロ売り・ドル買いも出た。〔日経QUICKニュース(NQN)〕