13日午前の東京外国為替市場で円相場は続落した。12時時点では1ドル=108円84~87銭と、前日17時時点に比べ65銭の円安・ドル高だった。11時30分すぎに108円91銭近辺まで下げ幅を広げた。日経平均株価の上げ幅が400円を超えるなど株高傾向が強まり、投資家のリスク回避姿勢が後退し「低リスク」の円の売りにつながった。「原油相場の上昇もリスク回避姿勢の緩和と円の買い持ち高解消を促した」(国内銀行)との声も聞かれた。
中国で発表された3月の貿易統計で、輸出が前年同月比で大幅に伸びた。中国経済の先行き不透明感が薄れ、中国と関係の深いオーストラリア(豪)ドルを対円などで買う動きが広がり、円売り・米ドル買いに波及した面もある。
日銀の原田泰審議委員が山口県下関市での講演で、必要なら追加緩和に踏み切る姿勢を示した。市場では「新味に乏しい」と受け止められ特に反応はなかった。日銀が朝方発表した3月の企業物価指数などの経済指標も特に材料にはなっていない。9~12時の円の高値は1ドル=108円54銭近辺で、値幅は37銭程度だった。
円は対ユーロでは朝高後、下げに転じた。12時時点では1ユーロ=123円72~76銭と、同6銭の円安・ユーロ高で推移している。対ドルでの円売りに連動し円売り・ユーロ買いが出た。
ユーロは対ドルで反落した。12時時点では1ユーロ=1.1366~69ドルと同0.0063ドルのユーロ安・ドル高だった。前日の米金利上昇などを背景にドル買いが進んだ。〔日経QUICKニュース(NQN)〕