政府は12日夕、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開き、財政健全化などについて議論した。民間議員は、経済成長による税収増や歳出改革を通じて2020年度までに基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の黒字化を確実に実現するよう求めた。
内閣府が同日示した経済財政の中長期試算によると、政府は名目国内総生産(GDP)比でみた国と地方のPB赤字を2015年度に10年度から半減(3.3%)できる見通し。民間議員は17年度の消費税率10%への引き上げで赤字比率の1%弱の改善を見込むとともに、16年度からの5年間で税収増や歳出改革によって赤字比率を年平均0.5%程度ずつ改善させ、黒字化を実現するよう提言した。
財政健全化にあたっては「デフレ脱却、経済再生」「歳出改革」「歳入改革」の3つを柱に据え、歳出は「聖域なく徹底的に見直す」べきだとしている。政府が今夏をめどに策定する財政健全化計画に具体策を示すことを求めるとともに、進捗状況の管理が重要課題であるとも指摘した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕