13日午前の東京外国為替市場で円相場は大幅に反発した。12時時点では1ドル=118円94~96銭近辺と前日17時時点に比べ1円33銭の円高・ドル安水準で推移している。前日発表された米小売指標が市場予想を下回り、米景気回復に慎重な見方が出たことなどから円買い・ドル売りが優勢だった流れを引き継いだ。
ただ、円の上値は重かった。13日は事業会社の決済が集中しやすい実質的な5.10日(ごとおび)とあって「10時前の中値決済に絡む国内輸入企業の円売り・ドル買いが優勢だった」(国内銀行)との声があった。ギリシャ債務問題を巡るユーロ圏財務相会合を16日に控え「要人発言への警戒感があり、持ち高を一方向に傾けられない投資家が多いようだ」(外資系銀行)との声もあった。
9~12時の円の高値は118円86銭近辺、安値は119円06銭近辺で、値幅は20銭程度だった。
円は対ユーロで反発した。12時時点では1ユーロ=135円58~61銭近辺と同63銭の円高・ユーロ安水準で推移している。対ドルで円高が進むと、対ユーロでも円買い・ユーロ売りが出た。
ユーロは対ドルで4営業日ぶりに反発した。12時時点では1ユーロ=1.1396~1400ドル近辺と同0.0071ドルのユーロ高・ドル安水準で推移している。さえない米小売指標を受け、持ち高を調整する目的のユーロ買い・ドル売りが入った。もっとも、東京市場の取引時間帯では材料が不足しており、小幅な値動きとなった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕