27日午前中ごろの東京外国為替市場で円相場はやや下げ渋っている。10時時点は1ドル=119円30~33銭近辺と前日17時時点に比べ49銭の円安・ドル高水準で推移。米連邦準備理事会(FRB)の利上げが遅れるとの見方が後退して円安・ドル高が進んだ前日のニューヨーク市場の取引水準を引き継いで始まったが、東京市場では新規の円売り材料が乏しい。
10時前の中値決済については「ドルがやや不足している」との見方があり、国内輸入企業などによる円売り・ドル買い需要があったもよう。ただ、月末の決済にからむ国内輸出企業による円買い・ドル売りも観測されており、結果として実需の取引は円相場の方向を大きく変える要因になっていない。
日経平均株価は小幅続伸し1万8800円台前半とほぼ15年ぶりの高値圏で推移しているが、円の対ドル相場への影響は限られている。
円は対ユーロで大幅続伸で始まった後、小幅な値動きとなっている。10時時点では1ユーロ=133円74~78銭近辺と同1円12銭の円高・ユーロ安水準で推移している。欧州主要国の国債利回り低下(価格は上昇)を受けた円買い・ユーロ売りが優勢なものの、東京市場では目立った取引材料に欠け、値動きが限られている。
ユーロは対ドルでやや下げ幅を縮小している。10時時点では1ユーロ=1.1209~12ドル近辺と同0.0142ドルのユーロ安・ドル高水準で推移している。〔日経QUICKニュース(NQN)〕