【NQNニューヨーク=古江敦子】4日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の4月物は前日比1.01ドル高の1バレル51.53ドルで取引を終えた。米エネルギー省(EIA)が発表した週間の石油在庫統計で、WTI現物の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの原油在庫の増加幅が市場予想を下回った。供給ペースは市場の観測ほど速まっていないとの見方から、ひとまず原油に買い戻しが入った。
国際指標油種である北海ブレントとWTIの価格差が縮まるとの見方から、北海ブレントを売ってWTIを買う裁定取引もみられたと言う。世界景気の減速などを背景に北海ブレントは需給の緩みが長引くとの見方が広がった。
イランの核問題を巡る同国と米などとの協議を前に、事態の先行き不透明感から地政学リスクを意識した買いも入った。
ガソリン、ヒーティングオイルはともに反落した。
一方、金先物相場は3日続落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である4月物は前日比3.5ドル安の1トロイオンス1200.9ドルで終えた。外国為替市場でドルがユーロなど主要通貨に対して上昇し、ドルの代替投資先とされる金先物に売りを促した。
銀は4日続落。プラチナは続落した。