【NQNニューヨーク=横内理恵】4日の米株式相場は続落した。終値はダウ工業株30種平均が前日比106ドル47セント(0.6%)安の1万8096ドル90セント、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は同12.760ポイント(0.3%)安の4967.141だった。主な株価指数が直近の高値圏にあり、ひとまず利益を確定する目的の売りが続いた。
民間の雇用指標である2月のADP全米雇用リポートでは非農業部門の雇用者数(政府部門除く)が前月比21万2000人増だった。雇用者数の順調な増加が続いていることを示したが、市場予想ほどには伸びなかった。6日発表の米政府の雇用統計の内容を見極めたいとして、持ち高調整の売りも出やすかった。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)では、「生活必需品」や「資本財・サービス」など9業種が下落した。「ヘルスケア」は上げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約7億2000万株(速報)。ナスダック市場は約17億9000万株(同)だった。
2015年の設備投資を12%減らすと発表した石油のエクソンモービルが安い。決算が減収減益となったカジュアル衣料のアバクロンビー・アンド・フィッチも大幅安だった。ダウ平均の構成銘柄ではクレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメックス)や建機のキャタピラーの下げが目立った。
米国で抗生物質を与えて育てた鶏肉の使用を取りやめると発表した外食のマクドナルドが高い。中国のテレビ番組制作会社の株式を取得したと報じられた中国電子商取引(EC)最大手のアリババ集団も上げた。