米航空宇宙局(NASA)は16日までに、ハッブル宇宙望遠鏡による観測で、木星最大の衛星ガニメデの地下に巨大な海がある証拠を見つけたと発表した。推定では、厚さ150キロの氷層の下に深さ100キロほどの海が広がっており、地球の水の量より多いという。
水の存在は生命誕生の必須条件とされる。今回の発見を受け、NASAは「ガニメデに地球外生命体のいる可能性が出てきた」としている。
ドイツの研究者を中心とした観測チームは、ハッブル望遠鏡でガニメデのオーロラを観測。オーロラの揺らぎが理論的に予想されるよりも小さいことを確認した。
このような現象は、塩分を含む大量の水がガニメデにあると想定すると、うまく説明できるという。
ガニメデは半径約2600キロの太陽系最大の衛星で、惑星の水星よりも大きい。太陽系ではガニメデ以外でも、土星の衛星エンケラドスなどに、厚い氷に覆われた海のある可能性が高まっている。
〔共同〕