トランプ米大統領がオバマ前大統領に電話を盗聴されたと主張した問題で、米政権が迷走している。米下院情報委員会から13日までに盗聴の証拠を示すよう求められていた司法省は同日、証拠提出の延期を議会側に通知。「言いっ放し」のトランプ氏をかばう側近も説明が二転三転し、収拾がつかなくなっている。
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事の発端は、トランプ氏のツイッターでの発言。4日に「ひどい! オバマが私の勝利直前にトランプタワーに盗聴器を仕掛けたことが分かった」と主張した。かつてニクソン大統領が民主党本部を盗聴したウォーターゲート事件になぞらえるなど、同日だけで4回も「オバマ氏の盗聴」をツイッターで繰り返した。
5日には米議会に「盗聴」を調査するよう要請。ただ、証拠もなしに盗聴を決めつけるトランプ氏の発言に、議会側が司法省にトランプ氏の主張の根拠となる証拠の提出を求めていた。
だが、提出期限の13日になっても証拠は示されず、司法省は同日、「回答できる文書が存在するか確認するのに、さらなる時間が必要」と延期を申し出た。
当のホワイトハウスは、スパイ…