57人が死亡、6人が行方不明となった御嶽山(長野、岐阜県)の噴火災害は27日、発生から半年を迎えた。噴火時刻の午前11時52分には各地で黙とうがささげられ、犠牲者を追悼した。
長野県木曽町の献花台には亡くなった愛知県一宮市の所祐樹さん(当時26)の親族3人が訪れた。祖母の智秋さん(75)は「1カ月くらいは、また帰ってくる気がしていたけれど、だんだん日にちがたつとやっぱり……」と涙ぐんだ。
標高約2200メートルに長野県王滝村が設置した献花台には、噴火当時山頂にいて生き延びた岐阜県中津川市の林禎和さん(41)が訪れ、「噴石が飛んできた記憶は鮮明に残っている。噴火の予知は難しいということを今回の教訓として残さなければ」と話した。
王滝村唯一のスキー場「おんたけ2240」では、運営会社の栗屋文則総支配人が「私たちは御嶽山と生活している。今日は一つの区切り」と語った。
スキー場は噴火警戒範囲の縮小で2月下旬に営業を再開した。京都府宇治市から来た客の女性(51)は「20年以上前から毎年訪れている場所なので、噴火は心が痛かった。これからも応援したい」と話した。〔共同〕