東日本大震災の被災地でも1日、役場の辞令交付式や企業の入社式が開かれ、新入社員らは「復興に貢献したい」と決意を新たにした。
三陸鉄道の入社式を終え、車両の前でポーズをとる金森太我さん(左)と沼崎龍聖さん(1日午前、岩手県宮古市)=共同
東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く福島県富岡町は、仮役場を置く同県郡山市の庁舎で11人に辞令を交付。町のインターンシップへの参加をきっかけに入庁した広島市出身の竹野那緒さん(25)は「町民の方に寄り添える職員になりたい」とあいさつした。
被災路線が昨年4月に全線再開した岩手県の三陸鉄道は宮古市の本社で入社式を開き、2人が辞令を受け取った。現在も運休が続き、三鉄への移管が決まっているJR山田線宮古―釜石間を幼いころから見て育った沼崎龍聖さん(18)は運転士候補生になるといい、「自分のふるさとを走ってみたい」とはにかんだ。
宮城県女川町の老舗かまぼこ店「高政」では、高校を卒業したばかりの社員ら11人が参加。石巻市の阿部真希さん(18)は「震災を経験し、どうしても地元で働きたかった。笑顔と元気を忘れずに仕事をしたい」と語った。〔共同〕