全国銀行協会の会長に1日付で就任した佐藤康博氏(みずほフィナンシャルグループ社長)は同日の記者会見で「日本経済の好循環の広がりに貢献する1年にしたい」と今年度の抱負を述べた。その上で「日本経済の回復を確固たるものにするため、金融機関として取るべきリスクは取る」と意気込みを語った。
重点的に取り組む分野として、中小企業への積極的な融資など「成長機会を創出する金融仲介機能の発揮」、サイバー攻撃への対応など「金融インフラの高度化」を挙げた。過度な国際金融規制をけん制する意見発信など、健全な金融システムの構築に向けた取り組みにも意欲を示した。
中長期的な展望としてはIT(情報技術)の発展で対面型の金融業務が変化する可能性に言及。「駅前の一等地に立地する銀行の店舗のあり方が変わる可能性がある」との見解を示した。