【ローザンヌ=共同】イラン核問題の包括解決を目指す欧米など6カ国とイランは1日、6月末までの実現を目指す最終合意の大枠をまとめた文書案の調整がつかず、スイス西部ローザンヌでの協議を再び延長して2日も交渉を続けることを決めた。
米国務省のハーフ報道官代行は1日夜、依然合意に達しておらず、ケリー国務長官が少なくとも2日午前まではローザンヌに残って交渉に当たると明らかにした。
イランのザリフ外相も記者団に交渉が思うように進んでいないことを明らかにし、6カ国内部にも意見の相違があることが「問題を複雑化している」と語った。
交渉関係者によると、イラン側はウラン濃縮の規模を一定程度縮小することには応じつつも、濃縮に使う遠心分離機の高性能化など研究開発は継続するとして譲らず、対イラン制裁の解除手順についても双方の折り合いはついていない。
ロイター通信によると、協議に合流しているドイツのシュタインマイヤー外相は1日、「新たな提案が出される予定だが、それで合意に達することができるかは予測できない」と語った。