【ウラジオストク=共同】ロシア主要メディアによると、極東のオホーツク海で2日早朝(日本時間同日未明)、ロシアの大型トロール漁船「ダリニー・ボストーク(極東)」(5700トン)が沈没した。カムチャツカの救難当局者はインタファクス通信に対し、乗組員54人が死亡したと述べた。63人は救助されたとしている。漁船に流氷が衝突し、沈没した可能性もあるという。
漁船はサハリン州の漁業会社の所有で132人が乗り組んでいた。全長104メートルの大型船だが、救難信号を発しないまま沈んだ。乗組員の国籍はロシア、ラトビア、ミャンマー、バヌアツ、ウクライナだという。
詳しい原因は明らかではないが、非常事態省の当局者は、漁船が流氷と衝突し損傷したか、操業中に海水が船内に浸入した可能性を指摘した。
現場はカムチャツカ半島とマガダン州に囲まれた海域で、20隻以上が不明者の捜索や救助作業を続けている。