安倍晋三首相が今夏に発表する戦後70年談話に向けた有識者懇談会は2日、首相官邸で3回目の会合を開いた。戦後の平和主義や政府開発援助(ODA)などを通じた国際貢献を評価する意見が大勢を占めた。座長を務める日本郵政の西室泰三社長は記者団に「日本が平和な世界を作ることに貢献してきたとの共通認識を改めて確認した」と述べた。
安倍晋三首相も出席し「日本は戦後、様々な陰徳を積んでやってきた。国民には対外貢献に積極的支持があるとは限らないが、よく話すと皆さん分かってくれる」とあいさつした。
出席者からは「国内総生産(GDP)と比べたODAの比率は非常に低い」「安全保障でも課題は残っている」などの意見が出たという。7月に首相に報告書を提出する運びだ。