「中国の陸地生態系の炭素固定能力は高いが、これまでの研究では大幅に過小評価されていた」。中国科学院大気物理研究所によると、この生態分野の重要な研究成果は北京時間29日未明、国際的に有名な学術誌「ネイチャー」(電子版)に掲載された。人民網が伝えた。
研究結果によると、2010−16年の中国陸地生態系は年平均で約11億1000万トンの炭素を吸収し、同期の人為的な炭素排出量の45%を吸収した。
中国科学院大気物理研究所の劉毅研究員によると、中国の陸地生態圏に大きな炭素吸収源があるのは、主に中国の重要な森林地域、特に西南森林地域の炭素固定によるものだ。同時に彼らは、東北森林地域も夏に非常に大きな炭素吸収源になることを発見した。劉氏は、「これは中国が40年近くにわたり天然森林植生の回復、人工林の育成の強化に大きな力を注いだ結果だ」と述べた。
劉氏の研究チームによると、この研究結果は新たに増えた地上観測資料によるものだが、人為的な排出と陸地生態系に大きな時空的変化があり、既存の観測では不足している。将来的に衛星の観測能力をさらに向上させ、現在の観測の不足を補う。それにより、より全面的な観測体系を構築し、より正確な炭素収支データを提供し、中国の「炭素中和」目標に科学技術のサポートを提供するという。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年10月30日