奈良県桜井市の長谷寺と同県明日香村の岡寺で、国宝や国重要文化財の建物に油のような液体がまかれる被害が相次いだ事件で、長谷寺の本尊の木造十一面観音立像(国重文)にも同様の油のような被害が見つかったことが6日、県警への取材で分かった。
県警は、これまで見つかった被害と同一犯の可能性もあるとみて、文化財保護法違反などの疑いで捜査している。
県警などによると、観音立像は本堂に安置され、高さ約10メートル。被害が続いているため、寺の職員が5日朝に点検したところ、右の足元付近に約70センチ四方の範囲で油のような液体跡が見つかった。
長谷寺では他にも、国宝の本堂の柱や、国重文の仁王門などで被害が見つかっている。〔共同〕