京都市で開かれていた日本医学会総会は13日、今後の医療・医学の方向性を定めた「健康社会宣言2015関西」を発表して閉会した。宣言には病気の予防に力を入れていくことや、遺伝的要因や生活環境といった個人の特徴に対応した「個の医療」の推進などを盛り込んだ。
閉会後の記者会見では、井村裕夫会頭が「少子高齢化社会では医療提供者だけでは健康が守れない」と述べ、一人ひとりが自覚を持って病気の予防に取り組むことが大事だと指摘した。
最終日は聖路加国際大学の日野原重明名誉理事長・名誉学長が記念講演をした。103歳となっても元気な秘密について「若い人と前進したいからだ」と話した。
11日から開かれた医学会総会の学術講演には約2万5千人の医療関係者が参加。次回は2019年に名古屋市を中心とする中部地区で開催する。