【ジャカルタ=鈴木亘】インドネシアで1955年に新興独立国の指導者らが集結して開いたアジア・アフリカ会議(バンドン会議)の60周年記念首脳会議が22日午前(日本時間同)、首都ジャカルタで開幕する。約100カ国の代表が参加し、世界市場で存在感を増す新興国の連携強化を掲げた宣言を採択する。安倍晋三首相や中国の習近平国家主席も演説する。
アジア・アフリカ会議の60周年記念首脳会議に参加する各国首脳ら(21日、ジャカルタ)=ロイター
首脳会議の会期は23日までの2日間。(1)政治経済や文化面の協力をうたった「バンドン・メッセージ」(2)2005年に採択した「新戦略的パートナーシップ」の強化を誓う宣言(3)パレスチナ国家樹立支持を巡る宣言――で合意する見通しだ。
主要各国は会期中、2国間会談も積極的にこなす。安倍首相は昨年11月以来の日中首脳会談にも意欲を示している。
55年のバンドン会議は、ジャカルタ東方の高原都市バンドンで開催した。当時のスカルノ大統領や中国の周恩来首相、インドのネール首相ら29カ国・地域の代表が参加し、領土保全や相互不干渉をうたった「平和十原則」を採択した。
アジア・アフリカは貧困や紛争などの課題も多い。首脳会議では経済・貿易協力の強化に加えて反テロや教育などの分野での連携も確認する。