環境省は23日、日本周辺の沖合に漂流するごみについて調査結果を発表した。約56%がペットボトルやレジ袋、漁具といった人工物で、日本海や東シナ海で多く見つかった。海の生物が取り込むと悪影響が懸念される5ミリメートル以下の微小なプラスチックの量は、沿岸付近の6倍もあった。
調査は2014年7~11月、同省から委託された東京海洋大と九州大が実施した。全国の45地点で沿岸から200キロメートルまでの海域を船から目視で観測したほか、網ですくって調べた。
微小なプラスチックは海水1トン当たり平均2.4個見つかった。10~12年に九大が瀬戸内海で実施した同様の調査では同0.4個だった。今回の調査地点のうち約半分で瀬戸内海の調査結果を上回った。
対馬海峡付近ではレジ袋が1平方キロメートル当たり最大137個、発泡スチロールが同60個見つかるなどごみ漂流が目立った。沿岸から200キロメートル以上離れた沖合の海底には漁具が多く沈んでおり、すくった網にはプラスチック製品や飲料缶なども入っていた。
今年度は太平洋側を中心に追加調査する方針。どこから流れ着いたごみなのかも調査する。