九州旅客鉄道(JR九州)が運営する青果店の1号店が15日、福岡市内にオープンした。グループの農業生産法人、JR九州ファーム(佐賀県鳥栖市)が育てたミニトマトやニラなど6品目をはじめ、約60品目の青果が店頭にずらり。初日には予想の500人を大幅に上回る約900人が来店し、「安くて新鮮」などと歓声を上げた。
JR九州ファームの直営店「八百屋の九ちゃん」はJR千早駅前に開設。午前10時30分の開店を前に、近隣住人らが行列した。青果に加えて調味料などの加工品約150品目も並べた売り場は約24平方メートルと狭く、入れ替えを待つ客の列が100人以上に伸びる場面もあった。
同店は九州産の野菜や果物を扱う。自社生産以外の作物でも、産地に近い市場で仕入れるなどの工夫で価格を抑える。加工品でも大半は九州の材料を使うか九州のメーカーが製造した製品を並べる。栄養士が常駐し、旬の食材に向いたメニューを助言する。
JR九州ファームとしては買い物客の要望を吸い上げ、作物栽培や加工品製造に生かす狙いがある。2号店以降の出店も今後検討する。