【ワシントン=共同】米航空宇宙局(NASA)は26日、木星の衛星エウロパを目指して2020年代に打ち上げる無人探査機の開発に着手したと発表した。
エウロパの表面を覆う分厚い氷の下に広がる海に、生命を育む環境があるかどうかを調べるのが最大の目的。探査機は木星を周回しながらエウロパに何度も接近し、上空から地表の様子を詳しく観測する。
NASAは探査機に搭載する高解像度カメラや磁気センサー、空中に浮遊する微粒子を分析する装置など9種類の機器を選定。これまでハッブル宇宙望遠鏡の観測でエウロパの表面から水が噴出する現象が見つかっており、探査機を使って成分を調べることで海の組成に関する手がかりが得られるとみている。
NASAはこれとは別に、将来のエウロパ探査を視野に入れた軟体生物型の探査ロボットの開発も大学チームと共同で始めている。