「海亮」と「海途」を搭載した物理探査船、3D地震データ採取作業を実施する様子。(写真撮影・提供は中海油田サービス股フン有限公司)
中海油田サービス股フン有限公司(フンはにんべんに分)は29日、中国が独自の知的財産権を持つ網綱採取装備「海亮」と網綱総合測位システム「海途」が作業水深やトラック間距離などの技術制限を突破し、順調に海上3D地震データ採取を完了し、中国の装備技術の空白を埋めたと発表した。中国新聞網が伝えた。
同社物理探査事業部プロジェクト責任者の黄竜君氏は取材に「地震探査を海底地層の巨大なCTスキャンに例えるならば、電気ケーブルに内蔵される地震波計測に用いられる装置は高感度の検出器のようなもので、地震作業の指揮と制御を担当する総合測位システムは物理探査船のブレインのようなものだ。ただ、CTスキャンは患部の特定に用いられるのに対し、地震探査は「お宝」を探すのに用いられる」と述べた。
「海亮」はすでに輸入設備の作業水深22メートルの設置水深の制限を突破している。水深の制限なしでの深部曳航が可能で、干渉波の影響を効果的に弱めることができる。「海亮」はさらに3.125メートル、6.25メートル、12.5メートルなど複数のトラック間距離の製品を形成し、地震資料の分解能を大幅に高め、海底の複雑な地質構造を精密に描くことが可能となっている。
「海亮」の「目」として、独自に開発された高性能検波器の一致性指標は、輸入設備を15%上回る。この「すべてを見抜く目」は地層の「秘密」をよりはっきり見て取れる。「海途」の開発成功は、中国の網綱総合測位システムの無から有への飛躍を告げた。これにより地震データ採取装備に「最強のブレイン」が備わった。広い大海原において、地震データ採取作業ポイントの予測、検波器の正確な測位が可能。予測の誤差は0.3メートル以内、リアルタイム座標計算の誤差は3メートル以内で、同類の輸入品の技術水準に相当する。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年2月1日