■チャロン・ポカパン・フーズ(CPF、タイの農産物・食品大手) インド南部4州で265店を展開しているタイ風フライドチキン店の店舗数を倍増する。インドの若者の間で人気を集めていることに対応する。
「ファイブスターチキン」の店舗数を増やす。インドでは2013年12月にバンガロールに1号店を開設していた。CPFはタイ大手財閥、チャロン・ポカパングループ傘下企業。1992年からインド市場で事業を行っているが、消費者向けの事業はファイブスターチキンが初めて。
ファイブスターチキンは当初はタイの持ち帰り専門店「ファイブスターフード」の店舗をモデルにしていたが、インドでは、若者を中心に屋台は不衛生で、低所得者向けとみなす傾向が強いため、10~15平方メートルの飲食スペースを設けるなど、現地流に仕立て上げた。インドでは依然手で食べることが一般的なため、フォークなどを置くのもやめた。
味についても、辛さを地域ごとに調節するなど工夫している。例えば、タミルナド州のチェンナイでは、近隣の州よりも辛さを控えている。
インドではパリパリして辛みがある味付けのタイ風フライドチキンが人気という。ファイブスターチキンのチキン1ピースの値段は40ルピー(約77円)で、伝統的な屋台より10~20%高いが、世界的なファストフードチェーンのケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の約半値という。(バンコク=小野由香子)