総務省が29日発表した4月の全国消費者物価指数(CPI、2010=100)は、生鮮食品を除く総合が103.3と前年同月比0.3%上昇した。プラスは23カ月連続。QUICKが事前にまとめた市場予想の中央値(0.2%上昇)を上回った。3月は2.2%上昇だった。
昨年4月は電気代など公共料金の旧税率を適用する経過措置が続いたため、今回も消費増税の影響が一部(0.3%)残った。この要因を除く実質では前年同月比で2カ月ぶりに横ばいとなった。3月(消費増税の影響を除き実質0.2%上昇)に比べ伸びが鈍った。原油安に伴い、ガソリンなどのエネルギー価格が下がった。耐久消費財や外国パック旅行も値下がりした。半面、生鮮食品を除く食料の価格は上昇した。品目別では上昇が321、下落が161、横ばいは42だった。
食料・エネルギーを除く「コアコア」のCPIは101.0と0.4%上昇。経過措置の影響(0.2%)を除く実質では0.2%のプラスで、3月(消費税除き0.4%上昇)から伸びが鈍った。生鮮食品を含む総合は103.7と0.6%上昇した。
先行指標となる5月の東京都区部のCPI(中旬速報値、2010=100)は、生鮮食品を除く総合が102.2となり、0.2%上昇した。伸び率は実質で4月(経過措置の影響除き0.2%上昇)と同じだった。一方、コアコアCPIは0.1%上昇で小幅な上昇に転じた。4月は実質0.1%下落だった。生鮮食品を含む総合は0.5%のプラスだった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕