日本年金機構は週末6、7日に全国約300カ所の年金事務所を臨時で開くことを発表した。約125万件の個人情報が流出したことを受け、自分の情報が漏れていないかどうかの問い合わせに窓口でも応じる。千葉県茂原市の茂原分室を除く全国の年金事務所で午前9時半から午後4時まで窓口を開く。
厚生労働省は5日午前の民主党の会合で、5月8日に最初の不正アクセスが判明してから17日間は担当係長だけで対応していたことを明らかにした。機構はその後、大量の不審メールを受け、19日には警察に捜査を依頼していたが、厚労省の係長が課長や審議官に今回の事案を報告したのは25日、塩崎厚労相に第一報が入ったのは28日で、対応の遅れにつながった可能性がある。
内閣官房の内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)は同じ会合で、厚労省に不正アクセスを検知したと伝えた回数が2014年度に14回、15年度に4回あったことを明らかにした。塩崎厚労相は同日の閣議後の記者会見で、今後はNISCからの通知を受けたら、すべて厚労相に報告するように事務方に指示したと述べた。