国内外の情報通信技術(ICT)企業の経営トップや政策責任者らが討論する「世界ICTサミット2015」(日本経済新聞社・総務省主催)が8日、日経ホール(東京・大手町)で開幕した。米ピボタルラボのロブ・ミー社長兼創業者は講演で、製造業だろうが小売業だろうが「いずれの企業もソフトウエア開発企業になる覚悟が必要」と語った。
講演する米ピボタルラボのロブ・ミー社長兼創業者(8日午前、東京・大手町)
ミー氏は、「タクシー業界を大きく変えたUberはタクシーを1台も所有していない、中国のECサイトのアリババは在庫を所有してない。彼らはいずれも、ソフトウエアで産業界の地図を大きく塗り替えた」と指摘する。従来の産業界も、生き残り成長するためには「すぐれたソフトウエア開発会社でなくてはならない」。
一般企業がソフト開発会社に生まれ変わるためには、重厚長大な従来のソフト開発手法は不向きだ。「少人数のメンバーでチームを組み、すべてのメンバーがすべての領域の責任を持つ“アジャイル開発”手法を活用すれば実現できる」とした。
ピボタルラボは、ビジネスに必要なソフトウエアを素早く作る「アジャイル(俊敏な)」開発を推進している米国企業。