中央大学の竹内健教授らは、パソコンなどに記録したデータに期限を定め、期限がきたら時限爆弾のように自動で壊れてデータが使用できなくなるソフトウエア技術を開発した。重要なデータを不用意に個人のパソコンなどに残せなくなり、ウイルスによるサイバー攻撃などによる情報流出の防止につながる。
パソコンやタブレット端末などの電子機器の記録媒体に使うフラッシュメモリーを活用する使用者があらかじめ「1週間後」や「1カ月後」など決まった時期を設定してからデータを記録・保存する。時期がくるとデータは壊れて一切読めなくなる。
使用者が記録・保存する時に、壊れたデータがわざと混ざる仕掛けにした。使用者が作業を進めると、通常より壊れたデータが早くたまり、設定期間がくるとデータが使えなくなる。
従来はデータを完全に消すのに新たなデータを書き込んだり、記録媒体を破砕したりする必要があった。新技術なら消し忘れなどの人為的なミスも起きにくく、サイバー攻撃などの被害も少なくできる。