【NQNニューヨーク=神能淳志】26日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日ぶりに反落した。前日比20銭の円安・ドル高の1ドル=123円80~90銭で取引を終えた。米長期金利が大きく上昇したのを受け、円やユーロなどの主要通貨に対してドルを買う動きが優勢だった。
25日は米長期金利が上昇基調を強め、節目となる2.5%に近づいた。日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いを誘った。米ダウ工業株30種平均が底堅く推移したことも投資家心理をやや改善させ、相対的に金利の低い円を売る動きにつながった。
午前に発表された6月の米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値は96.1と、速報値から上方修正され、市場予想(95.0)を上回った。米景気の先行きへの期待が高まったこともドル買いにつながり、円相場は一時123円99銭まで下げ幅を広げた。
円売り・ドル買いが一巡した後は円は下げ渋った。ギリシャの金融支援を巡って、ユーロ圏の財務相は27日に会合を開く。交渉が決裂すればギリシャが債務不履行に陥る可能性もあるため、協議の行方を見極めたいとして積極的な円売りは控えられた。
この日の円の高値は123円62銭だった。
円は対ユーロで続伸し、前日比20銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=138円30~40銭で終えた。ユーロが対ドルで大きく下げたため、円に対してもユーロを売る動きが優勢となった。
ユーロは対ドルで下落。前日比0.0040ドル安い1ユーロ=1.1160~70ドルで終えた。米金利上昇を背景に対ユーロでもドルを買う動きが広がった。ギリシャの債務問題を巡る協議を見極めたいとしてユーロ買いが控えられ、相場の重荷となった。
ユーロの安値は1.1130ドル、高値は1.1208ドルだった。