衆参両院は30日、国会議員の2014年分の所得に関する報告書を公開した。対象は644人。1人当たりの平均所得は2427万円で、前年公開時より146万円増えた。消費税増税に国民の理解を得るため、昨年4月まで20%カットされていた歳費が、翌5月から満額支給に戻ったのが影響した。平均所得の増加は3年連続だ。
個人でみると、所得が1億円を超えたのは3人でいずれも自民党。トップは渡辺美樹参院議員の12億8109万円で、外国株式を売却するなどしていた。昨年トップの鳩山邦夫元総務相は2億9491万円で2位、3位は高木宏寿衆院議員で1億7118万円だった。
公明党の岡本三成衆院議員が9417万円で4位につけ、自民党の桜田義孝衆院議員が9277万円で5位に入った。
女性の最高は、野田聖子自民党前総務会長の3217万円で、全体では50位にとどまった。
平均所得は衆院が2326万円、参院は2597万円。政党別では、ことし1月発足の日本を元気にする会が2861万円で首位となり、次いで生活の党が2667万円、自民党が2659万円。民主党は1917万円で10党中7位となった。
報告書は、昨年1年間を通じ在職した国会議員が対象で、国会議員資産公開法に基づき衆院404人、参院240人が提出。14年衆院選の初当選者らは対象外だった。
国会議員の所得は1992年分から公開が始まった。平均所得が過去最低だったのは11年で2003万円。
15年4月1日時点で報酬を得ている企業・団体を届けた議員は190人で、14年中(衆院は12月15日以降)に増えた不動産や預貯金などを記載する資産補充報告書は77人が提出した。〔共同〕