日本経済新聞社が1日発表した6月の日本の日経PMI(製造業購買担当者景気指数)確報値は50.1となり、5月より0.8ポイント低下した。国内の資本財の受注減少で生産は一時的に弱くなっている。一方で、円安を背景に輸出は好調と答える購買担当者も目立った。
PMIは約400社の購買担当者に購買数量、価格、在庫状況などを聞き取り調査して、月次で算出している。担当者は取引先の動向や自社の生産計画などを見極めたうえで、仕入れを行うため、数カ月先の景気動向を敏感に映す。指数は50を超えると景気が上向き、50を割ると下向きの兆候が出ているとされる。50を上回るのは2カ月連続だ。
輸出が減るとしたのは全体の7%だけで、2割強が海外需要は強いと答えている。景気減速懸念が出ている中国やギリシャ問題がくすぶる欧州の需要も増しているとの回答もあった。
PMIは、英国の金融情報・調査会社のマークイットが国別に毎月算出している。このうち、日本を含むアジア13カ国・地域について「日経PMI」の名称で7月1日から順次公表することになった。各国の中央銀行の関係者や市場参加者らの注目が高い。