【ウィーン=久門武史】国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は2日、イランの首都テヘランを訪問し、ロウハニ大統領や政府高官と会談する。核問題の包括解決に向けた米欧など6カ国とイランとの協議では、IAEAによるイランの軍事施設査察が争点になっており、天野氏は査察手法などについて折衝するとみられる。
核協議で6カ国側は、核兵器開発疑惑を解明するため軍事施設への査察を求めているが、イランは拒んでいる。査察手法でIAEAとイランが歩み寄れれば、7日に期限を迎えるウィーンでの核協議に追い風になる。
ウィーンではイランと6カ国が交渉を継続。ハモンド英外相は2日、ケリー米国務長官との会談に先立ち「まだ突破口は開けていない」と記者団に述べた。