旧社会党で委員長を務めた田辺誠(たなべ・まこと)氏が2日午後7時19分、前立腺がんのため前橋市内の病院で死去した。93歳だった。告別式は11日午後1時から同市天川大島町1035の7の前橋メモリードホール。喪主は長男、潔氏。
1960年に衆院旧群馬1区から初当選し、衆院議員を11期務めた。国会対策委員長、書記長などを経て91年7月から93年1月まで社会党委員長を務めた。
国会対策委員長時代から太いパイプを築いていた元自民党副総裁の金丸信氏と90年に北朝鮮を訪問し、金日成主席と会談するなど日朝関係の改善に尽力した。
92年には国連平和維持活動(PKO)協力法が審議されていた国会で、当時の宮沢内閣に対して牛歩戦術などで抵抗した。世代交代を理由に96年の衆院選には立候補せず、政界を引退した。同年、勲一等旭日大綬章を受章した。