政府は5日までに、気象庁の火山観測データを、自治体などで構成する地元の火山防災協議会とリアルタイムで共有することを決めた。昨年の御嶽山(長野、岐阜県)での噴火災害の教訓から、協議会の役割強化を打ち出しており、噴火シナリオやハザードマップ、避難計画作成などに役立ててもらう狙い。
データは地震や地殻変動など専門的な内容を含むため、提供方法を今後検討し、実施時期を決める。登山者に同時に情報提供することも視野に入れている。
また、1日時点で、気象庁が常時観測している47火山の防災協議会のうち12カ所で火山研究者がメンバーに入っていないため、内閣府や文部科学省が研究者を紹介する。
火山防災対策推進に関する関係省庁や専門家による検討会議の初会合で確認した。
各火山の観測データは噴火警戒レベルの引き上げなどの判断材料となっているが、内閣府によると、地元の火山防災協議会には十分提供されていなかった。〔共同〕