東芝の不正会計問題で、同社の個人株主が8日、問題を認識しながら是正を指示せず、会社の信用を大きく失墜させたとして、辞任した田中久雄前社長ら現旧役員28人に総額10億円の損害賠償を求める訴訟を起こすよう会社側に請求した。
「株主の権利弁護団」(大阪)の弁護士が代理人を務めており、60日以内に提訴がない場合は、株主代表訴訟を東京地裁に起こす方針。
代理人弁護士によると、株主は奈良県の60代男性。提訴請求書で、信用毀損や第三者委員会の設置費用で少なくとも10億円の損害が発生したと主張している。
東芝は取材に「請求を確認できていないのでコメントできない」と答えた。〔共同〕