【ニューヨーク=高橋里奈】国連総会は10日、ニューヨークの国連本部でのパレスチナ旗の掲揚を決定する決議を賛成多数で採択した。15日に開幕する第70回国連総会の期間中に本部前に掲揚される見通し。イスラエルに配慮して米国は反対票を投じ、フランスやイタリアなど一部を除く欧州諸国の多くは棄権した。
日本を含む119カ国が賛成、韓国など45カ国が棄権し、米国に加えイスラエルやオーストラリアなど8カ国が反対した。米国のパワー国連大使は「旗の掲揚はイスラエルとパレスチナに平和をもたらすものではない」と述べ、強く反対した。
パレスチナは国連の加盟国ではないが「オブザーバー国家」と位置づけられている。2012年11月にオブザーバー国家となった。旗の掲揚は中東諸国が提案した。