政府は14日発表した10月の月例経済報告で、国内景気の総括判断を「このところ一部に弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」に1年ぶりに下方修正した。「緩やかな回復」という認識は維持しながらも、9月の「一部に鈍い動きもみられる」という表現を下向きに変えた。8月は「改善テンポにばらつきもみられる」で景気全体の表現の後退は3カ月連続となる。
総括判断を引き下げたことに伴い、先行きの表現も一部を改めた。9月は「緩やかに回復していくことが期待される」としていたが、「緩やかな回復に向かうことが期待される」に変えた。個別項目では生産の判断を9月の「横ばい」から「弱含んでいる」に下方修正した。
今回の総括判断と主な変更項目は以下の通り。↑は上方修正、↓は下方修正、→は据え置き。カッコ内は9月の表現。
【国内景気】
◎総括判断〔↓〕
このところ一部に弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている
(このところ一部に鈍い動きもみられるが、緩やかな回復基調が続いている)
◎先行き
雇用・所得環境の改善傾向が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待される。ただし、アメリカの金融政策が正常化に向かうなか、中国をはじめとするアジア新興国等の景気が下振れし、我が国の景気が下押しされるリスクがある。こうしたなかで、金融資本市場の変動が長期化した場合の影響に留意する必要がある。
(雇用・所得環境の改善傾向が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待される。ただし、アメリカの金融政策が正常化に向かうなか、中国をはじめとするアジア新興国等の景気が下振れし、我が国の景気が下押しされるリスクがある。こうしたなかで、金融資本市場の変動が長期化した場合の影響に留意する必要がある。)
◎生産〔↓〕
このところ弱含んでいる
(このところ横ばいとなっている)
〔日経QUICKニュース(NQN)〕