【テヘラン、ワシントン=共同】イランのザリフ外相と欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表は18日、イラン核問題をめぐる最終合意の発効日に合わせて共同声明を発表し、イランは合意内容を「完全かつ実効的に」履行に移すと強調した。オバマ米大統領も声明で「イランの核保有阻止に向けた重要な一里塚だ」と発効を歓迎した。
EUはイランとの共同声明で、国際原子力機関(IAEA)が履行を確認すると同時に核関連の対イラン制裁を解除できるよう、法的準備を整えたことを明らかにした。
イランは今後、ウラン濃縮に使う遠心分離機の数や、核兵器の原料となり得る濃縮ウランの保有量を大幅に削減するなどの作業を急ぐ。サレヒ副大統領兼原子力庁長官は地元メディアに「長くても2カ月」で完了するとの見通しを示しているが、実現はなお不透明だ。
オバマ氏は合意内容が完全に履行されれば、米国や世界の安全にとって「極めて大きな利益になると確信している」と強調。ケリー米国務長官も声明で、合意の発効はイランの核計画を平和利用に限定するための「重大な最初の一歩だ」と表明した。