【トロント=高橋里奈】国連の潘基文事務総長は19日、イラン政府に対して「死刑廃止に向けて執行を延期するよう求める」とした声明を報道官を通じて発表した。イランは2015年に700件以上の死刑を執行しており、過去12年間で最も多い。公開処刑は少なくとも40件に上るという。
国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルによると、イランの14年の死刑執行件数(公式)は289件と中国に次ぐ世界2位。15年は14年を大きく上回るペースで死刑が執行されている。麻薬関連の犯罪が多くを占めるという。
潘氏は18歳以下の青少年も死刑になったことに触れ「深い悲しみを覚える」とし、イランに死刑廃止を求めた。