【グアテマラ市=共同】中米グアテマラの大統領選決選投票は25日、投開票され、地元有力紙プレンサリブレ(電子版)は中道右派、国民集中戦線(FCN)の党首でコメディアンのジミー・モラレス氏(46)が、中道左派、国民希望党(UNE)の党首サンドラ・トレス氏(60)を大きくリードし、当選が確実になったと伝えた。モラレス氏は勝利を宣言した。
選管当局によると、開票率約70%での得票率は、モラレス氏が約72%、トレス氏は28%。
同国ではペレスモリナ前大統領らが中心的な役割を果たしたとされる大規模な通関の汚職事件が発覚、前大統領は9月に拘束され辞職に追い込まれた。モラレス氏は政治経験がないが、しがらみのなさを期待する国民の支持を集め、9月の第1回投票で首位に躍り出た。
有権者の多くは投票所で、汚職のない政治を期待するとメディアに述べた。
コロン元大統領の夫人だったトレス氏は、ファーストレディー時代に農村での教育や食料支援に力を入れたことから、特に地方で支持が厚かった。
次期大統領は来年1月14日に就任。任期は4年。汚職対質の政治からの脱却のほか、貧困や麻薬密輸組織が絡む犯罪対策などが課題となる。