東京都渋谷区は28日、同性のカップルを結婚に相当する「パートナーシップ」と認める証明書の申請受け付けを区役所の住民戸籍課で始めた。全国初の条例に基づき、11月5日から交付する。
最初に訪れたのは、約4年間交際している東小雪さん(30)と増原裕子さん(37)。いずれも黒いスーツを着た2人は手をつないで区役所に入り、5分ほどで手続きを終えた。
東さんは「受付の人に『幸せな気持ちを感じていただけたら』と言われ、うれしくなった。発行がとても楽しみ」と笑顔を見せた。増原さんも「証明書をもらったら、お守りのように持ち歩いて、家族なんですと伝えたい」と喜びを語った。
証明書の対象者は区内に住む20歳以上の同性カップル。発行には、互いが愛情と信頼に基づく関係であることなどを明記した公正証書などが必要。
3月に証明書の発行を定めた条例が成立した。条例は、病院や不動産業者に証明書を持つ2人を夫婦と同等に扱うよう求め、是正勧告などに従わない場合は事業者名を公表する規定もある。
世田谷区も11月5日から同性カップルのパートナー宣誓書の受け付けを始める。〔共同〕