【NQN香港=竹内冬美】中国国家統計局は11日、工業生産高など10月の中国景気指標を相次ぎ発表し、投資や不動産部門で減速傾向が続いていることが改めて示された。一方、小売売上高は堅調だった。
10月の工業生産高は前年同月比5.6%増。増加率は9月実績(5.7%)とダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想の中央値(5.8%)をともに下回った。1~10月の農村部を除く固定資産投資(設備投資や建設投資の合計)は前年同期比10.2%増えた。市場予想(10.1%増)はわずかに上回ったが、1~9月(10.3%)からは減速した。
不動産開発投資も鈍い。1~10月は前年同期比2.0%増の7兆8801億元と、増加率は1~9月(2.6%)から縮んだ。同期間の住宅販売額は同18.0%増と、1~9月の18.2%増に届かなかった。
10月の小売売上高は前年同月比11.0%増加した。9月実績と市場予想(ともに10.9%)を上回った。