【モスクワ=共同】フランスのオランド大統領は26日、訪問先のモスクワでロシアのプーチン大統領と会談し、過激派組織「イスラム国」掃討に向けて「大連合を形成しなければならない」と訴えた上で、対テロでどのような連携ができるか協議したいと語った。
プーチン氏は「大連合は不可欠で、われわれの立場は一致している」と表明し、フランスと協力する用意があると述べた。パリ同時多発テロの犠牲者に哀悼の意を示した上で、エジプトでのロシア旅客機墜落もテロだったと指摘。「共通の敵」との戦いで協力する必要があると強調した。
フランス、ロシア両国は「イスラム国」壊滅を掲げてシリアで空爆を実施しているが、アサド大統領の処遇をめぐり、政権存続を目指すロシアと退陣を求めるフランスの立場は食い違っている。首脳会談では、アサド政権も含めた対テロ大連合を呼び掛けるロシアの主張にフランス側がどう応じるかが焦点の一つだ。