2日午前の東京外国為替市場で円相場は一時上昇に転じた。10時時点では前日1日の17時時点と同じ1ドル=122円86~89銭だった。9時40分過ぎには122円82銭近辺まで強含んだ。日経平均株価の下落が「低リスク通貨」の円を買う動きを誘った。
10時前の中値決済では「ドルの過不足は目立っていない」との声があった。国内輸出入企業の為替予約に関しては「円売りが増えるのは1ドル=122円台前半、円買い注文は123円台半ばよりも円安・ドル高の水準に集まっている」という。日銀が朝方発表した11月のマネタリーベース(資金供給量、月末残高)は特に取引材料はならなかった。
円は対ユーロではやや下げ渋った。10時時点では同49銭円安・ユーロ高の1ユーロ=130円53~56銭で推移している。日経平均の下落を受けた円買いは対ユーロでも入った。
ユーロはドルに対してはもみ合っている。10時時点は1ユーロ=1.0623~26ドルと、前日17時時点に比べて0.0039ドルのユーロ高・ドル安だった。
オーストラリア(豪)ドルは上昇した。対円は一時1豪ドル=90円17銭近辺と8月21日以来、約3カ月ぶりの高値を付けた。日本時間9時30分に発表された7~9月期の豪国内総生産(GDP)の伸び率が大きかったため、追加の豪利下げ観測が後退し豪ドル買いにつながった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕