【ワシントン=河浪武史】中国の朱光耀財政次官は1日、訪問先のワシントンで人民元が国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の構成通貨に採用されたことに「歓迎する。金融制度改革を継続していく」と述べた。人民元相場にも「いずれは市場に委ねる日が来る」と固定的な相場管理を改善していく考えを示した。
記者団の質問に答えた。中国当局の人民元の国際化戦略は、基軸通貨ドルとの覇権争いになるとの懸念もあるが「SDRへの採用は米欧など20カ国・地域(G20)首脳から支持があり、国際合意を反映している」と主張した。IMFと協調することで中国の市場改革に弾みがつくとも力説した。中国は来年のG20議長国で、朱氏は米財務省との準備協議で訪米した。