日本工作機械工業会(東京・港)が9日発表した11月の工作機械受注額(速報値)は、前年同月比17.9%減の1142億1900万円だった。減少幅は縮小し、7月以来となる1100億円超えとなったが、4カ月連続で前年同月を下回った。
輸出は23.7%減の687億400万円。10月の受注額と比べると100億円増加し、同工業会は「中国でスマートフォン向けの受注が復活した可能性がある」とみている。牧野フライス製作所は「中国やインドなどアジアで自動車関連の受注が増えた」と説明している。
国内は7.2%減の455億1500万円。昨年の11月初めに国内最大の工作機械見本市が開催されており、受注額が膨らんだ反動があらわれた。設備投資への意欲は高いが、景気の先行きに対する懸念や、来年度の補助金への期待から様子を見る企業も多いという。