【パリ=共同】パリ同時多発テロ後、非常事態が宣言されたフランスで初の全国選挙となった地域圏議会選(2回投票制)の第2回投票が、テロから1カ月の13日、投開票された。国営テレビは出口調査に基づき、6日の第1回投票で全国得票率1位に躍進した極右、国民戦線(FN)が勝利する地域圏はないとの開票結果予測を伝えた。
第1回投票で得票率が低迷し、惨敗も予想されたオランド大統領の左派、社会党は有権者に「極右の躍進阻止を」と呼び掛け、巻き返しに成功した。「移民排斥」を唱えた極右はテロ後の不安を追い風に前回躍進したが、今回は投票率が上昇し、得票数に限界があることが明らかになった。
本土13地域圏のうち左派が6、右派が6、諸派が1地域圏でそれぞれ議会第1党となる見通し。推定投票率は第1回投票より約9ポイント高い約60%。
2017年の次期大統領選を視野に入れるサルコジ前大統領の右派連合は、左派との選挙協力を拒否して第2回投票に臨んだが、大きな政治的勝利にはつながらなかった。