日本鉄鋼連盟(鉄連)が18日発表した11月の粗鋼生産量は、前年同月比4.7%減の874万5200トンだった。マイナスは15カ月連続になり、16カ月連続の減少だった1991年8月~92年11月以来、約23年ぶりの長さ。国内で自動車や建築、土木向けが低迷しているほか、輸出も中国や東南アジアの需要が振るわないという。
鋼材別では自動車や家電などに幅広く使う主力の広幅帯鋼が1.7%減の360万3200トンと13カ月連続で減った。自動車車体向けなどが用途の亜鉛めっき鋼板は9.0%減の86万4000トンと16カ月連続でマイナスになった。ともに国内外で自動車向けの需要が低迷していることが響いている。
一方、ビルのはりなどに使うH形鋼は1.9%増の32万4200トンと、3カ月ぶりのプラスに転じた。在庫調整を進めてきたことが寄与した。
鉄連は今後の動向について「低迷基調はしばらく続きそうだ」としている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕