【深圳=共同】中国南部、広東省深圳市の工業団地で20日午前11時40分(日本時間午後0時40分)ごろ、大規模な土砂崩れが発生、多数の建物が倒壊するなど計33棟が損壊し、59人が行方不明になった。新華社などが報じた。
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深圳市の現場(20日、中国広東省)=AP
国土資源省は、山自体の斜面は崩れておらず、積み上げられた大量の建設残土が流出したことが原因との緊急調査結果を公表。土砂崩れは人災だと断定された。
広州の日本総領事館によると、日本人や日本企業が巻き込まれたとの情報は入っていない。
消防当局などは1500人態勢で現場を捜索し、生き埋めになっていた7人を救出。21日未明も夜を徹して投光器や生命探知機などを使って他の行方不明者の捜索を続けた。
習近平国家主席と李克強首相はそれぞれ救助活動に全力を挙げるよう地元当局に指示した。付近ではガスパイプラインが爆発しており、当局は土砂崩れのきっかけになった可能性もあるとみて因果関係を調べている。
土砂崩れの被害は、東京ドーム2個分の広さを超える10万平方メートル以上に及んだ。土砂崩れが発生する前に、何らかの兆候があったために周辺の建物内にいた900人以上が避難して無事だった。
工業団地には、建設作業員の宿舎など仮設の建物も多かったため、土砂崩れで多数の倒壊につながった。〔共同〕