20年に1度の修理「式年造替」が進んでいる奈良市の世界遺産・春日大社で21日、国宝本殿の檜皮(ひわだ)屋根のふき替え作業が報道陣に公開された。
使う檜皮は約9万枚(重さ約8トン)。10月に古い檜皮を剥がし、傷んだ下地の板などの部材を取り換え、4つある本殿の屋根のふき替えに順次取り掛かっている。この日はふき師3人が屋根用の金づちを使い、竹のくぎで素早く丁寧に檜皮を留めていった。
今月中にふき替えは終わり、今後、柱などを塗り替え、来年3月末ごろに本殿修理は完成する予定。その後、4つの本殿の間にある3つの御間塀(おあいべい)の壁画の描き替えや、本殿を囲む塀などの修理に入る。〔共同〕